今回はちょっとマニアックな「見切り材」「布木」「幕板」「側板」「框」などの部材についてです。
これらの部材は、施主が指定しないとハウスメーカー側が勝手に決める可能性が高いものたちです。
こんな細かいことまで気にする人は多くないかもしれませんが、細部までこだわるとより空間がオシャレになります。
以下のような状況にある方にオススメの記事となりますので、Konojy家の経験を参考にしていただけると嬉しいです!
・確認するべき部材を全て教えてほしい!
・オシャレな空間にするための、部材選びのポイントが知りたい
・見切り材や巾木って絶対使わないといけないの?
前回の記事
勝手に決められる部材たち
「見切り材」「布木」「幕板」「側板」「框」などの部材は、施主が指定しないとハウスメーカー側が勝手に仕様を決める可能性があるものたちです。
目立たないものを選んでくれていれば良いのですが、ハウスメーカーによっては「なんでこれにした!?」と思うようなものが付けられていることもあるので、注意が必要です。
せっかくオシャレな壁紙や床材を選んでも、見切り材や巾木がダサかったら台無しだよね・・・
そうだね。
インスタでも見切り材や巾木の後悔をよく見にするよね・・・
チェックするべき部材一通り教えて欲しい!
どうしたらオシャレにできるのかな?
チェックするべき部材を一通り紹介します!
床の見切り材
床見切材は、床材が切り替わる部分に使われる部材です。
フローリング・無垢床・タイル・クッションフロアなど、異なる床材の間にはわずかな段差が生じます。
その段差の調整であったり、床材の端の保護のために見切材が付けられます。
ハウスメーカーによって、標準で付いてくる見切り材が太めのものだったり、床の色と合っていなかったりする可能性があるので、注意が必要です。
見切り材には様々な色・太さ・形状があります。
繋ぎ合わせる床材と近い色であったり、細い形状のものを選ぶと目立ちにくいです。
見切材の形状は「L字型」と「T字型」の2種類あります。
L字型
T字型
最近では、あえてアクセントとして真鍮の見切り材を入れる家も増えています。
しかし真鍮のみ切り材は細めのため、新築から2年経ってフロアが浮いてきたという声も聞きます。
細いオシャレな見切り材か、太くて安定感のある見切り材か、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で選びましょう。
Konojy家の場合
Konojy家はほぼ同じ床材を使っているので、床見切り材は1階・2階それぞれ1箇所のみです。
L字型の細い見切材を使用します。
ドア下の部材
ちなみに、見切り材ではありませんが、ドアの下に付く敷居レールや沓摺り(くつずり)といった部材も悪目立ちするので、できれば無くして、床をすっきりさせたいです。
敷居レール
引き戸の下につく部材。
敷居レールは、吊り戸を上吊りにすることで無くすことができます。
沓摺り
開き戸の下に付く部材。
沓摺りは、昔の家では必ず付いていましたが、現在の家では、防音室のドアといった密閉性が要求されるドア以外は付ける必要がありません。
壁の見切り材
壁のクロスを張り分ける場合、壁見切り材が必要になることがあります。
入隅であれば見切り材なしでOKですが、平面上で2種類のクロスを使ったり、出隅に貼り分けが来る場合は見切り材が必要です。
平面上の壁見切り材
出隅の壁見切り材
上記の見切り材はオシャレな仕上がりとなっていますが、色やサイズによってはかっこ悪くなるので注意が必要です。
布木
巾木(はばき)は、壁の最下部に取り付ける横材のことです。
壁下部の損傷を保護するのと、壁と床の見切り材としての役割を持ちます。
色・太さ・素材も様々あります。
壁や床の色に合わせた細い巾木で目立たなくするか、アクセントとして異なる色の巾木を使うかで部屋の印象が変わります。
掃除機やお掃除ロボットがあたって壁を傷つけないよう、太めのサイズを選ぶ人もいます。
Konojy家も、巾木をあえてアクセントでブラックにしようか悩みましたが、結局目立たせない方向にしました。
巾木をアクセントにしたパース
階段・吹き抜けの幕板
吹き抜けや階段を作る場合、上の階と下の階の間の壁に「幕張」と呼ばれる見切り材が付きます。
1階と2階の繋がる壁は面積が広いため、一度に壁紙を貼ると木の収縮などでクロスにシワができたり、剥がれる可能性が高いため、区切るために使われます。
太めの目立つ幕板が取り付けられる場合もあれば、同色で細めの目立ちくい幕張を選ぶこともできます。
ハウスメーカーによっては、クロスが剥がれた場合には免責になることを施主が了承すれば、幕板を貼らないという選択をさせてくれます。
Konojy家は階段部分に3ミリの極細の幕板を付けました。
階段の側板
側板は階段を固定する支えとして壁に付けられる部材です。
真っ直ぐ伸びた側板か、階段に沿ってカクカクした側板、または側板なしという選択肢があります。
色も壁の色に合わせるか、階段の色に合わせるか選べます。
側板を付けない場合、時間の経過で階段とクロスの間に隙間が出来る可能性があります。
シースルー階段の場合は、構造上必ず側板が付きますが、ださくはならないので心配不要です。
玄関框
玄関の上がり框とは、玄関で靴を脱いであがる段差の側面部分に張り付けられた板のことです。
上がり框がないと、玄関ホールの床材の断面がむき出しになり、見栄えがよくありません。
付け框は玄関土間と壁の間に付ける見切り材です。
通常、上がり框と付け框は同じ素材を使い、統一感を出します。
玄関ホールの床に無垢床を使う場合、断面をきりっぱなしにできるので框をつける必要がなくなります。
Konojy家も無垢床なので、玄関は框なしで無垢床切りっぱなしです。
部材をオシャレにする方法3つ
見切り材・布木・幕板・側板・框などの部材が目立つと、空間のオシャレさが半減してしまいます。
空間をオシャレにする部材選びのポイントを3つ紹介します。
①目立たない色・形状を選ぶ
一番一般的で簡単な方法は、目立たない色・形状の部材を選ぶことです。
クロスや床の色に近い色や素材のものを選んだり、細い形状のものを選ぶと悪目立ちしなくなります。
各部材、色んなカラーや素材のものがあるので、クロスや床のサンプルと照らし合わせて馴染むものを選びましょう。
サンゲツの場合、以下のようなカラーバリエーションがあります。
見切り材
巾木
框
②空間のアクセントにする
中途半端に目立たせなくするより、あえて目立たせてアクセントに使うのもありです。
アクセントになる部材選びが重要ですので、少し上級者向けの方法です。
巾木
巾木は床やクロスとは異なる色やを差し色に使ったり、あえて太いものを使うと良いアクセントになります。
色選びを間違えると逆にださくなってしまうので、慎重に選びましょう。
見切り材
見切り材は、細い真鍮を使うと、さりげないアクセントになってオシャレです。
しかし細い床の見切材は年月の経過で床が浮く可能性があるので、メリット・デメリットを比較した上で使用しましょう。
③リスクを承知で使わなくする
見切り材・布木・幕板・側板・框などの部材をいっそうのこと無くしてしまう考え方もあります。
見た目的には無くすのが一番スッキリしてオシャレになるでしょう。
無くす方法は3つあります。
①クロスや床材を統一する
床材やクロスを変えると見切り材が必要になりますが、床材やクロスを変えなければ、そもそも見切り材は必要ありません。
得に床は、同じ床材が繋がっていると空間が広く見えるので極力変えず、見切り材を使わないのがオススメです。
Konojy家はキッチン・洗面所含め、1階はトイレ以外全てヒノキの無垢床にしました。
床が全て繋がっているので見切り材が一つもありません。
②無垢床を使う
床を無垢床にしたら、玄関框を付けなくても大丈夫です。
無垢床切りっぱなしで玄関が一気にオシャレになります。
Konojy家の玄関もヒノキの無垢床の切りっぱなしで框は付いていません。
③リスクを承知で無くす
幕板や側板などの部材を本来入れるべきところでも、お願いしたら付けないでもらえることがあります。
しかし年月の経過でクロスがよれたり剥がれてくる可能性があるので、そのリスクも承知した上で無くしましょう。
無くせるかどうかは、ハウスメーカーによって対応が異なるので、担当者に確認しましょう。
Konojy家は階段の幕板をなしにしてもらいました。
まとめ
「こんな細かいことまで指定していいのかな・・・」と心配になるかもしれませんが、全く問題ありません。
後から後悔しないよう、希望の部材や部屋のイメージを伝えましょう。!
細部までこだわって、よりオシャレな家づくりにしましょう!
Konojy家の家づくりの経験が少しでも皆様の参考になれば幸いです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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